近年、日本のシティ・ポップが世界で注目を集めるようになりました。その勢いは加速していくばかりで、米ローリングストーン誌でもシティ・ポップの考察記事が掲載されたほど。
シティ・ポップとは、おもに1970年代後半~1980年代に流行した都会的なイメージを前面に出したポップスのこと。
日本でもシティ・ポップファンの間で人気のタイのバンド・Polycat。
2011年に結成。デビュー後、メンバーの脱退を経て ボーカル・Na、キーボード・Tong、ベース・Pure Watanabeの3ピースバンドとして活動しています。タイの国内レーベルより、2012年に「05:57」、2016年に「80 Kisses」発表後、2017年リリースのアルバム「土曜日のテレビ」で日本デビュー。
ボーカル・Naは、邦楽マニアかつレコードコレクター。特に日本の80年代のレコード(山下達郎や竹内まりや、大貫妙子など)を集めているそう。
彼のシティ・ポップやAORとの出会いは、子どもの頃にタイで放送されてたアニメ「スラムダンク」の主題歌だったWANDS「世界が終わるまでは…」。それ以前にメタルやRockも聴いていたそうですが、彼が特に魅力を感じたのは、シティ・ポップだったとの事。
Naはシティ・ポップについて「進歩したファンク・ソング」だと語っています。
さらに「シティポップはファンクの雰囲気がちゃんとあって、さらにバース(サビ)、プレ・コーラス(Bメロ)、ブリッジ(Cメロ)なども入ってる。バラエティに富んでいて、何回聞いても飽きることがない。」という趣旨のコメントを過去にしています。
そんなシティ・ポップが大好きという彼らの日本デビューアルバム「土曜日のテレビ」がとにかく良い!キラキラとしたシンセポップサウンドがとても心地いいんです!
「80 Kisses」に収録された楽曲を中心に構成された全7曲の内、4曲は日本語の歌詞に挑戦しています。発音もとてもクリア! 特に「たくさんの花」は恋人に何でもしてあげたい男性目線のラブソングとあって、少したどたどしい感じにキュン♡とします。
Polycatの楽曲にシティ・ポップはどのような影響を与えているのか…それは「アレンジ」。特にコード進行やコードのテンションで影響を受けているそう。
2018年以降の楽曲は、曲のタイトルがタイ語の他にも英語も併記されはじめ、ますます注目されていることが伺えるPolycat。
世界から日本のシティ・ポップはどのように捉えられているのか、当時がリアルタイムのリスナーもそうではないリスナーも「今」聴いておきたいバンドです!
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