マスロックのシーンを中心に活動するStrawberry GirlsやEternity Foreverなどで主にドラマーとして活躍しているBEN ROSETT。

マルチプレイヤーであり、プロデューサーとしての側面を持つ彼はバンド活動と並行してソロでの楽曲制作・発表も頻繁に行っており、今回公開された「ESPEON」はソロ名義でのリリース。

マスロックをはじめ、R&Bからチップチューン、アニメやゲームカルチャーといった幅広い要素を吸収したと思われるサウンドは流れる様な心地よさがあり、難解になりがちなジャンルをエモーショナルで聴き心地の良いメロディで受け皿を広げつつ、決して退屈にはさせない遊び心の多さで聴く人を楽しませる懐の深さを持ち合わせた楽曲となっています。

彼が所属するバンドもその活動の中で、メタルやシューゲイザー的な重厚なサウンドから都会の空気を纏ったR&B的アプローチなど、様々な表現の方法を模索してきました。そんな中彼が2017年にソロ名義でリリースされたアルバム「Mellow Hype」はリラックスした印象の楽曲が多く、また楽器構成としては生演奏のものが中心の作品に。

その後、2019年リリースのアルバム「Ultraviolet」では積極的に電子楽器も取り入れ、16分で展開されていく高速タッピングを用いた演奏が頻繁に取り入れられたりといった現在のスタイルが形成されてきており、BEN ROSETTがいくつものバンドやソロで活動していく中で自身の求める形が日々進化していることが伺えます。


テクニカルなギター・サウンドにゲームミュージック的な味付けと、見え隠れする「Kawaii」の世界で一つの形を見出したBEN ROSETT。

彼の所属するバンドも含めて、新たなシーンを牽引する可能性を持った彼の活動は念入りにチェックしておいて損はなさそうです!