前作から7年。The Strokesのアルバム「The new abnormal」に見るは過去か未来か。

彼らの登場はまさに「インパクト」だった。

2001年、R&BやHip Hopが世間を賑わせロックは下火と囁かれていた時代にリリースされたファースト・アルバム「IS THIS IT」が爆発的な人気を獲得し、当時「ロックンロールの救世主」とまで呼ばれたThe Strokes。

雑味を削りに削ったシンプルなサウンド、バリエーションは当然あるものの多くの楽曲では執着すら感じるほどに追及された8ビートに、強烈な印象を残す心地よいメロディ。

あらゆる面で「洗練された」彼らは世界に衝撃を与え、同時期に活躍したいくつかのバンドと共にリバイバルブームを巻き起こしました。

ロックの英雄になってしまった彼らの最新作

当時ヒーローの様に扱われることを彼ら自身は快く思ってなかった節もあるようですが、それでも否応なしにのしかかる世間からの期待に応えるようにThe Strokesであり続けた彼ら。

それまでのロックのイメージを一蹴するかのように、ニューヨークの地で生み出されたクールで無駄のない「都会的」サウンドはアルバムごとにその表情を変えながらも、その根幹は決してブレる事なく貫かれている事も彼らの人気の秘訣と言えるでしょう。

そんなThe Strokesが今回リリースする最新作「The new abnormal」は実に7年ぶりのスタジオ・アルバムとなり、リリースに先駆け「At The Door」と「Bad Decisions」のMVが公開されています。

先行配信に込められた意味とは

いわば原点回帰とも取れる、初期の彼らを彷彿とさせるアップテンポなガレージ・ロックの「Bad Decisions」。

そして前作「Comedown Machine」にも見られたエレクトロニック的アプローチが前面に押し出された楽曲「At The Door」。

一見、両極端にも見えるこの2曲を何故先行配信に選んだのか、The Strokesの思いが非常に気になる今回のプロモーション。

たった一つ判明している事は、2020年4月18日にリリースされるこのアルバムを通して聴くまでその答えに行きつくことはないという事だけ。

楽曲を聴いて、気になってしまった時点で既に彼らの「作戦」に捕らわれてしまっているのかも知れません。

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