シカゴ出身のChance the Rapperは「CDのリリース、音源のダウンロード販売」という従来の音楽ビジネスと決裂し、ストリーミングサービス・無料配信を主軸とした音楽活動の新たな形を模索しながらも大きな成功を収めているラッパーです。

2017年には音源を販売していないアーティストとしては初となるグラミー賞を受賞し、ビジネスとして陰りをみせつつある音楽業界、そして音楽活動に新たな光を示したことも記憶に新しい彼の新作となるMVが公開されました。

落ち着き払ったピアノのループとは裏腹に、どことなく焦りを感じさせるボイス・エフェクト。
内から湧き上がる熱を抑えながらも、ビートの半歩先を歩く様に畳み掛けられる言葉たち、少しばかりとっ散らかったようにも感じる楽曲に呼応する様に矢継ぎ早に切り替わる場面と、その中心を進む彼の姿が印象的な作品となっています。

2018年にはサマーソニックにて初来日を果たしたChance the Rapperは現在、新作アルバムをひっさげてのワールド・ツアーの真っ最中。
現時点では日本での公演は残念ながら予定されていませんが、2度目の来日公演発表が楽しみです。