Broken Social Scene 「Live at Third Man Records」に見る、夢の様なリスニング体験。

Photo by Ungry Young Man
2018-05-28_Broken Social Scene
Broken Social Scene live, The Tivoli, Dublin/Ireland, 28-May-2018, Hug of Thunder tour

カナダが誇る「ドリーム・チーム」。

Broken Social Sceneはカナダ、トロントで結成されたいわゆる「スーパーグループ」です。
多い時には20人を超える大所帯で、大半のメンバーはバンドやソロで活躍してきた経歴を持ち、一人一人がアーティストとしてのネームバリューは勿論、そのスキルの高さも折り紙付き。

2011年に一度活動を休止してしまうものの、2017年には満を持して活動を再会。

フジロック・フェスティバルへの出演を始め、来日公演も複数回行われています。

録音環境をものともしない完成度とバランス

多くの音楽ファンが思わず唸るほどのメンバーで構成されたバンドのライブ音源を録音した「Live at Third Man Records」は、会場の熱気がリアルに伝わる大歓声を全身で受け止め、それを還元するかの様に徐々にグルーヴを高めてゆく「Cause = Time」にはじまり、しっかりとクールダウンを挟みつつ展開されてゆくダイナミックなビートに思わず体が揺れる「Stay Happy」。

ボルテージは着実に最高潮へ向かい、高揚感と同時に味わう「曲が終わらないで欲しい」と願う切なさに後ろ髪をひかれつつ、大団円へとゆっくり歩みを進めてゆく「It’s All Gonna Break」など、全5曲入り。

ライブ音源であることに加え、編成人数が多い故の弊害か、若干の空間の把握しづらさは感じられるものの、それを意にも介さない演奏力の高さや、一発勝負ならではの魅力が十二分に詰め込まれた1枚となっています。

最高の演奏を、レコードで。

収録曲数自体は決して多くはないものの、それぞれ表情の違う楽曲が充実した時間を提供してくれる「Live at Third Man Records」は2月28日にレコード盤のリリースが決定しています。

音楽業界の危機が騒がれたことも記憶に新しく、ストリーミングサービスの普及によって数年前とは大きく姿を変えた音楽シーンですが、今あえて「モノとして持つ」ことの価値を改めて実感するには最適。

慎重にスリーブから取り出し、ゆっくりとレコードに針を落とす。
準備が出来たらお気に入りの場所で、目を瞑って広がる世界に時間も感覚も全て委ねる。

そんなかけがえのない体験をするのにおすすめの1枚です。

 

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